2025/11/14
トリマーがおすすめする犬のシャンプーの選び方|選び方のポイントを解説
犬をシャンプーすることは、皮膚や被毛の健康を保つために欠かせません。
ペットショップやホームセンターの犬用シャンプーコーナーを訪れると、たくさんのシャンプーが並んでいます。
その種類の多さから、どのシャンプーが愛犬に合うのか悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。
今回の記事では、犬のシャンプーの選び方のポイントをご紹介します。
ぜひ最後までお読みいただき、愛犬のシャンプー選びの参考にしてみてくださいね。
目次
犬の皮膚について
犬の皮膚は人の皮膚より薄く敏感です。外部からの刺激に弱いため、皮膚疾患にかかりやすい傾向があります。
また、人と同じように肌タイプがあり、愛犬の肌質もそれぞれ異なります。
愛犬は、どのような肌タイプなのでしょうか?
以下を参考に、愛犬の肌タイプをチェックしてみましょう。
犬の肌のタイプは主に
- 皮膚の荒れが起きにくい普通肌タイプ
- かゆみや乾燥が起きやすい敏感肌タイプ
- 皮脂が多く、べたつきやすい脂性肌タイプ
の3つです。
犬の被毛について

犬の被毛には、上毛と下毛があります。
犬は、大まかに上毛のみを持つ犬種と上毛と下毛の両方を持つ犬種に分かれます。
上毛と下毛には、どのような違いがあるのでしょうか?
上毛の特徴は
- 太い
- 長い
- 皮膚を保護する役割がある
ことが挙げられます。
上毛を持つ代表的な犬種はプードル、ヨークシャーテリア、マルチーズです。
下毛の特徴は
- 柔らかい
- 短い
- 保温する役割がある
- 換毛期がある
ことが挙げられます。
下毛は、暖かくなる春に抜け寒くなる秋に生え始めます。
下毛を持つ代表的な犬種はポメラニアン、柴犬、ウェルシュコーギーです。
犬のシャンプーの必要性
皮膚と被毛の健康維持のために、犬のシャンプーは必要です。
犬はシャンプーをすることによって、皮膚疾患にかかるリスクを減らすことができます。
犬の皮膚と被毛は、暮らしている環境に関係なく汚れがつきやすい状態です。
刺激に弱いため、汚れたままの状態が持続することは望ましくありません。
汚れを放置すると、以下のようなことが起こります。
- 皮膚のバリア機能が低下する
- 皮膚の免疫機能が低下する
- 皮膚疾患に罹る可能性が上昇する
犬のシャンプーの効果
シャンプーは犬の美容と健康に効果的です。
定期的にシャンプーをすることで、皮膚と被毛の良好な状態が持続します。
そうすると、以下のような効果を得ることができます。
- 年齢を重ねても綺麗な毛並みを保つことができる
- 臭いが除去され、犬と飼い主が常に快適な生活を送ることができる
- 皮膚疾患を予防することができる
そして、シャンプーをする際には犬の体を満遍なく触ります。
体を触ることで皮膚の腫瘍などの異常を発見することが可能です。
定期的なシャンプーは気兼ねなくできる健康チェックの効果もありますね。
犬のシャンプーの選び方

犬のシャンプーの選択肢はさまざまです。
犬の年齢や状態によって変わります。
愛犬に合うシャンプーは、何に焦点を当てて選ぶのか考えてみましょう。
以下では、さまざまな観点からみたシャンプーの選択肢について紹介します。
シャンプー選びの悩みを解決するヒントを見つけてみてくださいね。
愛犬の年齢で選ぶ
子犬は、子犬期の皮膚と被毛に対応したパピー用シャンプーを使用しましょう。
人の赤ちゃんと同様に大変デリケートな肌です。
パピー用シャンプー以外のシャンプー剤は子犬の肌には刺激が強いので、おすすめできません。
また多くのパピー用シャンプーは、リンス成分が配合されています。
トリートメントする時間を省くことが可能です。
体力の乏しい子犬への負担も配慮されている利点があります。
シニアの犬は、乾かす際の負担を軽くするため泡切れが良く速乾性のあるシャンプーを選択します。
体力が低下しているため、シャンプーから乾かすまでの時間を最小限に抑える必要があるからです。
また加齢によって皮膚の油分が減少します。乾燥を防ぐ高保湿のシャンプーもおすすめです。
解消したいお悩みで選ぶ
ひどい汚れが気になるときは、洗浄力が強いクレンジングシャンプーを選びます。
クレンジングシャンプーは、皮膚や被毛を保護しながら頑固な汚れを落とすことが可能です。
汚れが目立つ白い毛の犬にも適しています。
足だけシャンプーしたいときにおすすめなものは、洗い流さない泡シャンプーです。
泡シャンプーは、泡をつけてふくだけで汚れを取り除くことができます。
汚れるたびにシャンプーをするよりも、犬と飼い主に負担がかからない便利なアイテムです。
介護が必要な犬は、上記で述べた泡シャンプーや拭き取りシート型のシャンプータオルが良いでしょう。
中でも手袋型のウェットシートがおすすめです。
手のひらの感覚でなでるように使用できるからです。
犬は飼い主の優しさを感じながら綺麗になることができますね。
肌タイプで選ぶ
犬の肌タイプは、前述したように3つあります。
愛犬の肌タイプを確認してみましょう。
肌に合うシャンプーを使うことで、健やかな皮膚と被毛の保持に繋がります。
また、シャンプーによる皮膚トラブルを防ぐことも可能です。
肌タイプ別におすすめのシャンプーは以下になります。
普通肌タイプ
普通肌タイプの場合は、被毛の仕上がりや香りの好みでシャンプーを選ぶと良いでしょう。
被毛に合わせたシャンプーを使用すると、毛並みの仕上がりが一段と良くなります。
被毛が
- ストレートな上毛の犬は、被毛に艶を与えるなめらかな仕上がり
- ウェーブのある上毛の犬は、柔らかい被毛にボリュームを与えるふわふわな仕上がり
- 上毛と下毛の二層になっている犬は被毛のボリュームを落ち着かせ、まとまりのある仕上がり
になるシャンプーが適切です。
香りで選ぶ場合は、アロマの香りのあるシャンプーをおすすめします。
アロマは心身の健康に役立つ香りです。
リラックス効果の高い代表的なアロマは
- ラベンダー
- カモミール
- セージ
になります。
飼い主は、シャンプーをしながら愛犬のメンタルケアにも配慮することができますね。
敏感肌タイプ
敏感肌タイプの犬は、含有する洗浄成分が低刺激性のシャンプー剤を選択することが大切です。
洗浄成分の刺激によって肌荒れを起こす恐れがあります。
代表的な低刺激性のシャンプーは、洗浄成分がアミノ酸系のシャンプーになります。
アミノ酸は皮膚を作っている物質であり、皮膚と同じ成分です。
そのような洗浄成分のシャンプー剤は、刺激を受けることなく安心して使用することができます。
脂性肌タイプ
脂性肌タイプの犬は、洗浄力と保湿力が高いシャンプーを使用します。
洗浄力が強いシャンプーは皮脂を落とすことに特化したシャンプー剤です。
通常のシャンプーより皮膚が乾燥しやすくなります。
乾燥した皮膚は、水分が不足した状態です。
そうすると乾燥から守るために皮脂の分泌が増加します。
再び皮脂が過剰な状態になり、脂性肌が改善されません。
そのような状態を防ぐためにも高い保湿力が必要です。
そして、かゆみがある場合は薬用シャンプーの使用を検討することをおすすめします。
薬用シャンプーの効果で、かゆみが軽減することがあるからです。
こんな場合は病院へ
犬の皮膚や被毛の状態によっては、動物病院を受診したほうがよいケースがあります。
皮膚疾患だけでなく他の疾患が隠れていることも少なくありません。
以下のような症状がみられたら、動物病院へ行きましょう。
- 多量のフケがある
- 脱毛して新しい被毛が生えない箇所がある
- かゆみがある
- しっしんがある
- べたつきがひどい箇所に強いにおいがある
- 腫瘍のようなできものがある
できるだけ、シャンプーをする前の状態で獣医師に診てもらってください。
シャンプーをして綺麗になった状態は、本来の症状がわかりにくくなります。
そうすると、正確な診断が難しくなってしまうことがあるからです。
また、脂性肌タイプの犬で薬用シャンプーを検討する際も受診しましょう。
薬用シャンプーは薬剤を含有したシャンプー剤です。薬剤が皮膚の状態に適さないと、副作用が起きる恐れがあります。
そのようなリスクを回避するためにも、必ず獣医師に相談したうえで使用してくださいね。
まとめ
犬にとってシャンプーは、健康と美容を守るために重要な習慣です。
コロナ禍において自粛生活が長く続きましたね。
その中で、ひろまったトリミングが飼い主が行うママミングです。
飼い主が愛犬の美容ケアをすることは一般的になりました。信頼している飼い主がシャンプーをすると犬も安心できます。
今回の記事を活用していただき、愛犬のシャンプーに挑戦してみましょう。
シャンプーを試みることに不安があったり、お風呂が苦手な愛犬をもつ飼い主もいらっしゃいますね。
その際は、ぜひ当サロンへご相談ください。
奈良県生駒のトリミングサロンFLORA